宮島ばかりでなく広島を代表する菓子として知られる「もみじまんじゅう」。このもみじまんじゅうの由来には初代総理大臣を務めた伊藤博文が紅葉を楽しみに紅葉谷にやってきた時、茶屋の娘に「紅葉のようなかわいい手」と言ったことからヒントを得て、もみじの形をしたまんじゅうを作るようになったという言い伝えがあります。

広島弁も地域によって多少の違いはありますが、一般的になじみのある広島弁を紹介します。

日本三景は「天橋立・松島・宮島」を卓越した3つの景観として江戸時代のはじめ、儒学者の林春斎(はやししゅんさい)が『日本国事跡考(にほんこくじせきこう)』において「丹後天橋立、陸奥松島、安芸宮島、三処を奇観と為す」と書いたのが日本三景のはじまりといわれています。平成11(1999)年、宮島桟橋前広場に「日本三景碑」が建てられました。また、林春斎の誕生日である7月21日が「日本三景の日」として制定されています。宮島は誰もが一度は訪れてみたいあこがれの地であり、今も多くの旅人を魅了し続けています。

大鳥居は嚴島神社を代表するもののひとつです。大鳥居は全体の重みだけで立っており、奈良の大仏とほぼ同じ高さの約16メートルです。引き潮(潮位100㎝以下)時は大鳥居の下まで歩いて行くことができます。
大鳥居の屋根の両側には、陰陽道の影響なのか東側に「太陽」、西側に「月」がはめ込まれています。大鳥居に掛けられている扁額には沖側(外)に「嚴嶋神社」、御本社側は「伊都岐嶋神社(いつきしまじんじゃ)」と記されています。
主柱の材料はクスノキです。1950年からはじまった柱の腐食による根継ぎ取り替え工事で、クスノキの巨樹を探すのに苦労した記録が残っています。また、令和元年より「令和の大修理」と呼ばれる修理工事が行われ、屋根の葺替や塗装塗替などを経て令和4年に竣工しました。

波静かな瀬戸内海の島、宮島は約6000年前に対岸と分離して島になったと言われています。宮島は神の宿る島として親しまれ、宮島対岸から眺めると島の美しい曲線は「観音さまの寝姿」にも例えられます。ぜひ島全体の姿を眺めてみてくださいね。

現在の嚴島神社(東回廊)入口の両側には「御嶋廻(おしままわり)」と刻字した石灯篭が立っており、その上部にはブロンズ製のカラスが付けられています。厳島の姫神様が2羽のカラス(神鴉(おがらす)さん)に導かれて、現在の嚴島神社のある場所に鎮座されたという伝説から、宮島ではカラスが神の使いとされています。

平安時代末期、平氏一門の栄華を築いた人物として知られるのが、平清盛です。平清盛は嚴島神社の造営に深く関係したと伝えられています。清盛は、軍記物語として名高い『平家物語』の中心人物として描かれています。この物語は平氏一族の栄枯盛衰を伝える作品として広く知られ、冒頭の「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす。」という一節は、日本文学を代表する名文としても有名ですね。
宮島の桟橋前広場には、勇壮な「平清盛像」が建っています。また、嚴島神社出口からすぐの松並木の一帯は「西松原」と呼ばれ、そこには昭和29年(1954年)に清盛の遺徳をたたえて創建された清盛神社があります。宮島の地には、今も清盛ゆかりの歴史が静かに息づいています。

現在の嚴島神社の出口すぐの場所にある大願寺は真言宗の由緒ある古い寺。かつては厳島全体の寺社の修理造営をつかさどる「普請奉行(ふしんぶぎょう)」を務めていました。このお寺の秘仏厳島弁財天は、鎌倉の江ノ島、琵琶湖の竹生島(ちくぶしま)と並ぶ日本三大弁財天のひとつとされています。
大願寺の本堂前の軒下には、岩国市にある錦帯橋の模型(実物の25分の1の大きさ)が備えつけられています。1900年のパリ万国博覧会に出展されたもので、非常に精巧な模型として知られています。

多宝塔は嚴島神社出口からすぐにある宝物館横の階段をのぼったところにあり、眺望が良く桜の季節には人気のスポット。
外部は日本古来の建築様式の純和様で、細部に装飾性の高い意匠が凝らされています。
かつて薬師如来像をお祀りしていましたが、明治維新の神仏分離令で大願寺に移されました。

嚴島八景は嚴島の景勝八カ所を選定したものです。「嚴島明燈(いつくしまめいとう)」「大元桜花(おおもとおうか)」「滝宮水蛍(たきのみやみずぼたる)」「鏡池秋月(かがみいけしゅうげつ)」「谷原麋鹿(やはらじか)」「御笠濱鋪雪(みかさはまほせつ)」「有浦客船(ありうらかつせん)」「弥山神鴉(みせんおがらす)」の八カ所は多くの文人によって和歌や漢詩に詠まれています。嚴島神社境内の客(まろうど)神社脇には潮が引くと現れる池があり「鏡の池」と呼ばれています。ここが嚴島八景の「鏡池秋月」と称され、この池に映る月は最も美しいとされています。

豊国神社は豊臣秀吉の命により安国寺恵瓊(あんこくじ えけい)が大経堂の建立に着手したものの、秀吉の急死によって未完成のまま現在に至っている宮島島内で最も大きい木造建築物です。その規模の広大さから通称「千畳閣(せんじょうかく)」と呼ばれています。軒瓦には金箔が押してあり桃山文化の気風をよく残しています。
内部には明治8年(1875)に大鳥居再建工事で使われた尺杖(しゃくづえ)が掛けられています。尺杖とは長さを測る現場用のものさしのことで、この尺杖の長さは大鳥居と同じ16メートルです。また、天井にはたくさんの絵馬が掲げられています。

地御前神社へは広島電鉄地御前駅から南へ徒歩8分。宮島の対岸にあり、創建は嚴島神社と同じ593年、推古天皇の時代と言われています。嚴島神社を内宮、地かたの御前(地御前)の御本宮である地御前神社は嚴島神社の外宮社として造営されました。
旧暦6月17日に行われる管絃祭では嚴島神社大鳥居沖を出発した御座船が渡御(神輿(みこし)が渡ってくること)します。船上では優雅な管弦が奏でられます。
また、旧暦5月5日の御陵衣祭(ごりょうえさい)は江戸時代から続く祭と言われ、拝殿で舞楽が舞われ、「馬とばし」と称される流鏑馬(やぶさめ)の神事が行われます。

杓子(しゃくし)は宮島のみやげ物として知られています。江戸時代の僧誓真(せいしん)が考案し、島の人に作り方を教えたことが宮島杓子のはじまりと言われています。宮島杓子は「敵をめしとる」または「幸福をすくいとる」など縁起物としても知られています。高校野球大会では、必勝祈願の縁起物として広島県代表を応援するときに杓子が使われています。宮島交流館(宮島まちづくり交流センター)には宮島のシンボルとしてケヤキでできた世界一大きい「宮島の大杓子」が展示されています。この杓子は長さ7.7メートルで重さは2.5トンもあります。

嚴島神社能舞台は海上にあるため、潮が満ちると、水に浮かんだような情景となる大変珍しい舞台です。毎年4月16~18日にこの舞台で桃花祭御神能(とうかさいごしんのう)が演じられています。桃花祭御神能は全国から能楽師や狂言師が集まり、嚴島神社に伝わる能衣装と面を身に着け、神仏の前で音楽や舞を奉納する法楽としてさまざまな演目が演じられます。

広島のプロバスケットボールチームの「広島ドラゴンフライズ」のチーム名は日本では宮島だけに生息している「ミヤジマトンボ」に由来しています。古来よりトンボ(英名:ドラゴンフライ)は、前に飛んで決して後ろに下がらない「勝ち虫」と言われ、勝利をよぶ縁起の良い虫とされています。そして、“飛ぶ”というバスケットボール特有の動きをイメージさせることから、チーム名が「広島ドラゴンフライズ」になりました。チームロゴは「ミヤジマトンボ」が上に向かっていく姿をモチーフにデザインされており、チームカラーも嚴島神社の大鳥居をイメージした「朱色」がメインカラーとなっています。

宮島の観光スポットのひとつ、宮島水族館。瀬戸内海の自然、特色を広く伝える展示を見ることができます。愛称の「みやじマリン」は一般公募で2010年に決定されました。「宮島」と瀬戸内海の「海(マリン)」に近い水族館のイメージに合い、親しみやすく覚えやすい名前として多くの作品の中から選ばれました。また、宮島水族館のシンボルでもあるスナメリは、体長160~190cmのイルカの仲間で、背ビレがなく、まんまる顔が特徴の可愛らしい生き物です。瀬戸内海をはじめ、日本の岸に近い海で見ることができます。宮島水族館のシンボルマークもスナメリともみじがデザインされているんですよ。

原始林におおわれた弥山(みせん)は、高さ535mと島で一番高い山です。山頂からの眺めが素晴らしいです。3つの登山道があり、登山も宮島の楽しみ方として人気があります。トレッキングには手軽なコースではありますが、宮島の山は急峻で迷い込むと危険な山でもあります。軽装での登山は危険ですので、弥山に登る時はしっかり準備して楽しみましょう。

フランスの世界文化遺産「モン・サン=ミッシェルとその湾」のあるモン・サン=ミッシェル市と廿日市市は、2009年に観光友好都市連携協定を結びました。モン・サン=ミッシェルは潮の干満によって景観が変わる修道院で海に浮かぶ世界遺産として知られています。(1979年に「モン・サン=ミシェルとその湾」としてユネスコ世界文化遺産に登録。嚴島神社は1996年にユネスコ世界文化遺産に登録されました)
2025年大阪・関西万博のフランス館では、モン・サン=ミッシェルと嚴島神社を赤い糸で結んだオブジェが展示されました。観光友好都市として結ばれた2つの街の繋がりを感じますね。

1996(平成8)年にメキシコで開かれたユネスコ(国際連合教育科学文化機関)の第20回世界遺産委員会において、「原爆ドーム」と「嚴島神社」が世界遺産として登録されることが決定しました。「嚴島神社」の世界遺産登録区域は嚴島神社の建造物、前面の海、および背後の森林区域です。周囲の環境と一体となった建造物群の景観は、日本の現存する社殿群の中でも唯一無二のものです。
宮島桟橋前の広場には「嚴島神社」世界遺産登録碑が建っており、記念碑の中央部の穴から大鳥居を望むことができますので、眺めてみてくださいね。

クイズに挑戦!